パスタの種類で迷わない!定番から個性派までレストランでの選び方について解説
casa del Sorrisoの店主、大戸です!
お店でメニューを開いたとき、パスタの名前がズラッと並んでいてどれにしようか迷った経験はありませんか。
イタリア料理店として、お客様に一番美味しい状態でパスタを味わっていただきたいと常々思っています。
今回は、パスタの種類やソースとの合わせ方を分かりやすくお伝えします。
これを知るだけで、レストランでの注文がもっと楽しくなりますよ。
パスタの種類を基本から学ぶロングとショートの違い
パスタの種類は大きく分けて2つのカテゴリーが存在します。
以下の基本を押さえることで、メニュー選びの迷いが一気に解消されるでしょう。
- 長さや形状によって大きく二つのカテゴリーに分かれる
- ソースの粘度に合わせて麺の太さを選ぶのが基本
- 本場イタリアには500種類以上の形状が存在する
- 乾燥パスタと生パスタの食感の違いを理解する
それぞれ詳しく解説していきますので、メニュー選びの参考にしてください。
長さや形状によって大きく二つのカテゴリーに分かれる
パスタは大きく分類して細長いロングパスタと短くカットされたショートパスタに分かれます。
見た目や食感が大きく異なることで、ソースとの絡み方や口当たりが全く変わってくるからです。
日本のうどんやそばと同じように、麺の形状によって美味しい食べ方や味わいが劇的に変化します。
ロングはソースを巻き込みやすく、ショートはソースをすくうように食べられるのが最大の違いです。
まずはこの2つの大きなカテゴリーの違いを覚えておくとメニュー選びが格段に楽になります。
ソースの粘度に合わせて麺の太さを選ぶのが基本
パスタを選ぶ際はソースの濃さに合わせて太さを決めるのが正解です。
麺とソースのバランスが正しく取れていないと、どちらかの味が強くなりすぎてしまうからです。
こってりとしたクリーム系には太い麺を合わせることで、口の中で最高のバランスを生み出します。
クリームソースに極細麺を合わせる
濃厚ソースには太めの平打ち麺を合わせる
ソースとの相性を意識するだけでお店で食べる一皿の満足度が格段に上がります。
本場イタリアには500種類以上の形状が存在する
イタリア全土で作られるパスタの形状は500種類以上あると言われています。
地域ごとの気候や収穫される特産品に合わせて、独自の進化を遂げてきた長い歴史があるからです。
北イタリアでは卵を使った生パスタが多く作られ、南イタリアでは保存の利く乾燥パスタが主流となっています。
旅行気分で様々な地域のパスタを試してみるのもイタリア料理ならではの楽しい味わい方です。
乾燥パスタと生パスタの食感の違いを理解する
乾燥パスタと生パスタは全く別の食べ物だと考えてメニューを選んでください。
製造工程も含まれる水分量も大きく違うことで、食感のベクトルが完全に異なるからです。
乾燥パスタは中心に芯を残すアルデンテの歯ごたえが魅力であり日々の食事に最適です。
生パスタは豊かな風味と歯切れの良さが最大の特徴であり特別な日の食事を彩ります。
当店でもこだわりの手打ち生パスタをご用意しており多くのお客様に喜ばれています。
定番から珍しいものまで網羅したロングパスタの種類
ロングパスタは皆さんが一番よく知っている身近な形です。
以下の種類を知っておくと、ソースとの相性がもっと深く理解できるでしょう。
- スパゲッティ
- リングイネ
- タリアテッレ
- カッペリーニ
- ブカティーニ
お店でよく見かける定番から少し珍しいものまで紹介します。
スパゲッティ
スパゲッティはどんなソースにも合う万能で最もポピュラーなロングパスタです。
太さが1.6ミリから1.9ミリ程度のものを指しており、程よい太さが様々な味を受け止めてくれるからです。
トマトソースから和風ベースの軽いものまでしっかりと包み込むように味をまとめてくれます。
お店で迷ったらまずはスパゲッティを選ぶと絶対に外れのない美味しい食事が楽しめます。
毎日の食卓にもレストランのメニューにも絶対に欠かせないイタリア料理の大黒柱です。
リングイネ
リングイネは魚介のソースと合わせるために生まれてきたようなロングパスタです。
断面が楕円形をしており、スパゲッティを少し押しつぶしたような形がソースをよく絡めるからです。
ソースが絡みやすい広い面積を持ちながらも、しっかりとした力強いコシを口の中で楽しめます。
ペスカトーレやジェノベーゼなどの香り高いソースと合わせるのが一番おすすめの食べ方です。
タリアテッレ
タリアテッレは濃厚なお肉のソースをしっかりと受け止める力強い平打ち麺です。
幅が約8ミリほどあり、卵を練り込んだ生パスタとして作られることが多く風味が強いからです。
あっさりとしたスープ仕立ての味付けにする
ボロネーゼなどのラグーソースと合わせる
ソースの強い旨味を麺の広い表面にたっぷりとまとわせて贅沢に味わってください。
カッペリーニ
カッペリーニは冷製パスタに絶対に欠かせない極細のロングパスタです。
太さが1ミリ前後しかなく、冷たい水で締めることでちょうど良い硬さに仕上がるからです。
温かいソースだとすぐに伸びてしまう性質を持つため、氷水でキリッと締めてから提供されます。
夏の暑い時期にさっぱりと美味しく食べるのに最も適している素晴らしい種類と言えます。
甘酸っぱいフルーツのソースや冷たいトマトソースと相性抜群なのでぜひ試してみてください。
ブカティーニ
ブカティーニは中心にぽっかりと穴が空いているとても個性的な太麺パスタです。
ストローのような空洞構造になっていることで、お皿のソースが麺の中にも入り込むからです。
ローマを代表するアマトリチャーナというベーコンとトマトのソースによく使われる定番の麺です。
太麺ならではの噛み応えのある独特の食感は一度食べると確実にクセになる美味しさです。
こってりとした濃厚なソースを口いっぱいに存分に味わいたい時にぜひ選んでみてください。
食感の変化を楽しめるショートパスタの具体的な種類
ショートパスタは見た目の可愛らしさと噛みごたえが魅力です。
以下のバリエーションを知ることで、前菜やおつまみとしての楽しみ方も広がります。
- ペンネ
- フジッリ
- ファルファッレ
- オレキエッテ
- リガトーニ
それぞれの形に込められた意味や適した食べ方を見ていきましょう。
ペンネ
ペンネはピリッと辛いトマトソースと非常に相性が良い筒状のショートパスタです。
ペン先のように斜めに鋭くカットされた切り口から、ソースが筒の中へたっぷりと入り込むからです。
表面に細かい溝が刻まれているペンネリガーテと呼ばれる種類の方がよりソースが絡みやすくなります。
アラビアータを注文する時の大定番として覚えておくとメニュー選びで迷うことがありません。
ワインなどのお酒を飲みながら少しずつ手軽につまむのにも非常にお勧めできるパスタです。
フジッリ
フジッリは特徴的ならせん状の形をしておりドレッシングなどにもよく絡みます。
ネジのような形状の隙間に液体のソースや細かく刻んだ具材がしっかりと入り込む仕組みだからです。
温かいパスタとしてはもちろんですが、マカロニサラダのように冷やしても美味しく食べられます。
冷めても食感が落ちにくいため、お弁当のおかずなどにも使いやすいとても便利な種類です。
ファルファッレ
ファルファッレは食卓を一気に華やかに彩ってくれるリボン型のショートパスタです。
中心のつまんだ部分は分厚く、外側のひらひらした部分は薄くなっている特殊な構造だからです。
中心と外側で、一口で異なる2つの楽しい食感を同時に口の中で味わうことができます。
濃厚なクリーム系のソースやチーズとの相性が非常に良くリッチな味わいに仕上がります。
見た目がとても可愛らしいのでお子様にも大人気でありパーティー料理にもぴったりです。
オレキエッテ
オレキエッテは小さなくぼみの中に具材をすくって食べる楽しいパスタです。
小さな耳のようなコロンとした形をしており、南イタリアのプーリア州が発祥の伝統的な形だからです。
ブロッコリーや菜の花など、くたくたになるまで煮込んだ野菜のソースと非常によく合わせられます。
各家庭で手作りされることが多く、もっちりとした素朴な噛みごたえが特徴的な味わいです。
野菜本来の甘みを引き立てるような身体に優しい味わいを楽しみたい時におすすめです。
リガトーニ
リガトーニは極太の筒状をしており力強いソースに負けない圧倒的な存在感を放ちます。
ペンネよりもさらに一回り大きくまっすぐにカットされていることでより多くのソースを抱え込むからです。
軽いオイルベースのさっぱりとしたソースを合わせる
内臓系の煮込みや濃厚なチーズソースを合わせる
一口食べたときの口いっぱいに広がる満足感が非常に高いのでお腹を空かせた時に最高です。
レストランのメニューで迷わないパスタの種類の選び方
レストランでパスタを選ぶ際のコツを知っておくと失敗がありません。
以下のポイントを意識して、その日の気分にぴったりの一皿を見つけてください。
- 濃厚なクリーム系には太い平打ち麺を注文する
- オイルベースの軽い味付けには細い麺が最適
- お酒を嗜むならつまみやすいショートパスタを選ぶ
- 具材の旨味を存分に味わうなら溝のある形状にする
- 冷製料理には喉越しの良い極細の麺を合わせる
ソースの性質に合わせて麺を変えるのがイタリア流の楽しみ方です。
濃厚なクリーム系には太い平打ち麺を注文する
クリームソースには表面積の広い太麺を合わせるのがイタリアンにおける絶対のルールです。
カルボナーラやサーモンクリームなどは、ソース自体に重みとコクがあり細麺では負けてしまうからです。
細い麺を合わせてしまうとソースの重さに麺が耐えきれず、全体のバランスが完全に崩れてしまいます。
フィットチーネやタリアテッレを選ぶと最後までソースに負けない小麦の風味を美味しくいただけます。
ぜひ口いっぱいに広がる濃厚なソースと太麺の完璧なマリアージュをレストランで楽しんでください。
オイルベースの軽い味付けには細い麺が最適
ペペロンチーノのようなオイル系の軽いソースには必ず細麺を合わせてみましょう。
オリーブオイルの豊かな香りやニンニクの香ばしい風味を、サラリと味わうためのソースだからです。
太い麺を合わせてしまうとオイルの油分を重たく感じてしまい最後まで美味しく食べられなくなります。
スパゲッティーニと呼ばれる1.4ミリ前後の少し細い麺がこの種のソースによく使われています。
具材が少ないシンプルなソースほど麺の細さが重要になるということを覚えておいてください。
お酒を嗜むならつまみやすいショートパスタを選ぶ
ワインなどのお供としてパスタをゆっくり楽しむならショートパスタが圧倒的におすすめです。
フォークに巻きつける手間が全くなく、会話を楽しみながら手軽に一口でつまめるからです。
冷めても麺同士がくっつきにくいため、ゆっくりと時間をかけて味わうお酒の席に最適です。
メインディッシュとしてだけでなく前菜の盛り合わせと一緒に頼んでみるのもスマートな楽しみ方です。
具材の旨味を存分に味わうなら溝のある形状にする
ラグーなどの具だくさんのソースには表面にしっかりと溝がある麺を選んでください。
ひき肉や細かく刻んだ野菜が、麺の溝にしっかりと引っかかって絡みついてくれるからです。
つるつるした表面の麺を選んでしまうとせっかくの具材がお皿の底に大量に残ってしまいがちです。
最後の一口まで具材と麺を一緒に楽しむための理にかなった素晴らしい工夫と言えます。
お店のシェフが丹精込めて作ったソースを余すことなく味わい尽くす最も賢い選び方です。
冷製料理には喉越しの良い極細の麺を合わせる
冷たいパスタにはそうめんのように細いカッペリーニが一番美味しく合います。
パスタは冷やすと生地がキュッと締まり硬い食感に変わる性質を強く持っているからです。
通常の太さの麺をそのまま冷やすとゴムのように硬くて食べにくくなるため細麺が必須となります。
冷製パスタに通常の太麺や平打ち麺を使用する
冷たいソースには極細のカッペリーニを使用する
夏のレストランでツルッとした爽やかな喉越しを存分に堪能して涼を感じてください。
好みの食感やシーンに合わせて種類を変えるメリット
パスタの種類を変えることは食事の質を向上させる有効な手段です。
以下のメリットを知れば、パスタ選びへのこだわりがもっと強くなるはずです。
- もちもちの生パスタで満足感のある食事になる
- アルデンテの乾燥パスタで本場の歯ごたえを愉しむ
- ソースとの完璧な調和で一皿の完成度が格段に上がる
- 見た目の変化でテーブルの上がより華やかになる
気分やシチュエーションに合わせて最適なパスタを選んでみましょう。
もちもちの生パスタで満足感のある食事になる
生パスタを選ぶ最大のメリットはその圧倒的な満足感と風味の豊かさにあります。
小麦と卵の風味がダイレクトに伝わり、噛めば噛むほどに生地の旨味が口に広がっていくからです。
お腹にしっかりとたまるためディナーのメインディッシュとしての存在感は他のパスタと段違いです。
特別な日のディナーや自分へのご褒美として本格的な生パスタを注文してみてください。
心も体も深く満たされる至福の時間を大切な人と一緒に過ごすことができるでしょう。
アルデンテの乾燥パスタで本場の歯ごたえを愉しむ
乾燥パスタの素晴らしい魅力はプツリと噛み切れる心地よい確かな歯ごたえです。
芯にわずかに硬さを残すアルデンテという状態は乾燥パスタでしか完璧に表現できないからです。
良質な小麦をたっぷりと使用しているものほど茹で上がりの素晴らしい香りが食欲をそそります。
日々のランチタイムなどで気取らずにさっと美味しいものを食べる時に大変向いています。
ソースとの完璧な調和で一皿の完成度が格段に上がる
麺とソースの組み合わせが完全に正解だと料理としての完成度が飛躍的に跳ね上がります。
一流の料理人が計算し尽くしたマリアージュは食べる人に感動すら覚えさせる力があるからです。
どちらか一方が主張しすぎるのではなく、互いの良さを最大限に引き立て合う素晴らしい関係性になります。
メニュー表にシェフのおすすめと書かれている組み合わせは絶対に一度試してみるべきです。
プロの技と知識がぎっしりと詰まった最高の一皿をレストランで存分に味わうことができます。
見た目の変化でテーブルの上がより華やかになる
多様な形や色のパスタが並ぶと食卓の景色が一気に明るく華やぎます。
特にショートパスタは色や形が非常に豊富で、見ているだけでもワクワクして楽しい気分になるからです。
ほうれん草やイカ墨を生地に練り込んで色付けされたパスタも美しい視覚的なアクセントになります。
家族や友人とのシェアを前提に複数の種類を頼んでテーブルに並べるのも賢い頼み方です。
舌で味わうだけでなく目でもしっかりと楽しめるのが本場イタリア料理の奥深い魅力です。
casa del Sorrisoはパスタがおすすめ
当店、casa del Sorriso(カーザ・デル・ソリッソ)では毎日手作りの自家製手打ちパスタをご用意しています。
実は当店のパスタ生地には水を一切使用せず、卵黄のみで繋いでいます。
水を使えば作りやすくなり原価も抑えられ、よくあるモチモチの食感に仕上がります。
しかし私が修行時代に「日本人がお米を美味しく食べる工夫をするように、パスタも最高に美味しく食べてもらえるようにしなさい」と毎日のように言われました。
妥協を一切捨て、卵黄のみで作ることにこだわっています。
卵の豊かな風味を感じられ、ただのモチモチではなくしっかりとした噛みごたえと歯切れの良さを両立させた自信作です。
ランチとディナーともに毎日大量に仕込むため、右腕がちぎれそうになることもあります。
それでもイカ墨やココアや全粒粉を練り込んだ手打ちパスタ、自家製ラビオリなどソースに合わせた様々なパスタを楽しんでいただきたいのです。
お客様に「こんなパスタがあったんだ」と驚きと現地の味を届けるため今日も真剣に生地をこねています。
まとめ
手打ちパスタは、毎日粉まみれになる重労働であり、孤独な仕込み作業が続きます。
しかし、お客様の美味しいという笑顔一つでその苦労はすべて吹き飛びます。
パスタ選びに絶対の正解はありませんが、基本を知ることで外食の楽しさは確実に倍増します。
次回お店を訪れた際は、メニューの一番上にあるパスタではなく、ソースに合わせた新しい形状のパスタにぜひ挑戦してみてください。

コメント